霧に消えた対岸や岡発戸新田の突端

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.4.1)
(アルツハイマー)

多少腰の痛みがやわらいで、500歩の道のりを800歩程かけて辿り着いた桃山公園の高台。霧に消えた対岸や岡発戸新田の突端。200401.jpg

高台の下の市民農園跡、小糠雨に濡れたサクラの花と菜の花。200401a.jpg

鳴き声が聞こえる方を見上げていたら、サクラの花が揺れ蜜を吸うヒヨドリの姿。200401b.jpg



『私あなたと結婚してたの?』 (2020.4.1)
妻に電話した昨日午後、「もしもし」「はいはい、元気のいい声だね」「肩の荷が下りたから」「何があったの」「結婚式に行ってきたから」「誰の?」「姉妹会の誰かの・・・うーん、分からなくなった」「毎日電話しているけどそんなことなかったな」「毎日? 私、何って言ってた?」「いつも同じような会話だよ」「私の頭には一日一日が別々には入っていないの。面倒くさいとか可愛いとかでおしまい。私はどこにいるの?」「グループホーム寿」「当たり~。ここはホテル?」「あんたが元気になって過ごせるようにお世話してくれるホーム」「あんたはどこにいるの」「家」「直ぐ近くの?」「そう、二人が一緒に住んでいた家」「手賀沼から坂を上がったところ?」「そう」「二人とも元気?」「誰と二人?」「結婚した人と」「結婚した人ってあんたじゃないの。いまは一人で住んでるよ」「私あなたと結婚してたの? 私は誰と結婚したのかって考えたが分からなかった。あんただったのか。一人で住んでるの? 一人で困らない? 淋しかったり辛くない? 頭を撫で撫でしてあげよう。ああ、家に帰りたい」「伝染病が流行っているから外出できないよ」「人の出入りが激しいところに行ってはダメとテレビで言ってた。いつまでダメ?」「分からない」「夫婦だからあなたもここに来て一緒に住んだらいいのに」「私はそこに泊めてもらえないの」「夫婦でもダメか。訳のわからないことが続いて、家は下の道を歩いて坂を登ったところだと憶えていたが、そのとき夫が誰か頭に出てこなかった。人が大勢いると誰が誰だか分からなくなる。自分の子どもか兄弟の子どもかも分からなくなって、一人ずつでも顔は同じに見えちゃう」「そうか、今日は頭の中がごちゃごちゃしてるみたいだね」「結婚した相手も分からなくなって困っちゃうな。あはは。今日は夫が誰だったか考えちゃったが、あんただったのね」「分かってよかった。長くなったから、また明日電話する」「明日も電話してね。他人じゃなくてよかった。電話機返してくる」
夫が誰だか分からなくなったと笑って話した妻、私は笑えない。天気が悪くなる前によくある症状だ。2004014.jpg
(植えたばかりの垂れ桃の苗木を見て、「咲いたら見に来ようね」と言った妻。二年ほど前の散歩のときだった。)

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