強風にのたうち回る枯れた葦

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.3.28)
(アルツハイマー)

遊歩道から小鳥の姿が消え、強風にのたうち回る枯れた葦。200328.jpg

今年も巣作りを始めたコブハクチョウ夫婦、せっせとヒメガマの茎を集める。200328a.jpg

風を避けコガモは岸辺に隠れるように、浮上したカイツブリだけが水面を走る。200328b.jpg



『惚けると何も分からなくなって途中で消えちゃう』 (2020.3.28)
妻に電話した昨日午後、「もしもし」「はい」「どこにいるの?」「家だよ」「どこの家?」「高野山」「どこだか分からない」「友だちのAさんの家の前から坂を登ったところ」「ここからだと手賀沼の横を通って、坂を上り、神社から来る道を左に行ったところ」「そうだよ」「いつもその道を通って帰ることばかり考えていた」「そこが家だ」「お昼ご飯を食べて昼寝していたから惚けてて、何が何だかわからない。道は憶えていると思うが、それでも直ぐには分からない」「目が覚めたら道のことは思い出せるよ。午前中は何をしたの?」「えーとねぇ、なにかあって疲れちゃったの。えーとねぇ、惚けると何も分からなくなって途中で消えちゃう」「お昼ご飯はなに食べた?」「何だったか忘れたけど、おいしく食べたよ。食べた後で部屋に戻ってベッドに潜り込んだ。うとうと眠りかけたら電話が来た。訳が分からないからあちこち見たらラジオは消してあった。何か言ったけど変なこと言ったかな?」「直ぐ道の話を始めちゃうね。どうして?」「私は道を憶えるのが苦手だからじゃないかな」「もう目が覚めた?」「窓の外の垣根は赤い葉っぱが出てきて、駐車場には車がいっぱいある。その先は市役所の方に行って手賀沼沿いに家に帰る道。手賀沼からここへ来る道は大橋から来た道の坂を途中まで登って左に細い道に入ったところ。ここは何だった?」「グループホーム寿」「そう、寿のことは途中で消えちゃって思い出せない。大きいスーパー何だった?」「カスミ」「そこの裏から登ったところ辺りだと分かる。ここから356に出て、タビヤの先を左に入っても家に帰られるね」「そうだけど、また道の話しだね」「あはは」「手紙きた?」「来たような気もする。これかな。お母さん三寒四温で気温の変化は大きいが体調はどうですか。八王子の三人はみな元気です」「それ、娘のAじゃない。ちゃんと読んだ?」「読んだ気がするが後でまた読むよ」「今日も元気な声を聞いてよかったよ」「惚けているが死んではいないよ。電話、どこへ返すんだった?」「事務所」「いま部屋を出た。事務所に着いたよ。・・・電話終わりました」と、最後は事務所にいた人との会話で終わる。200328c.jpg
(強風に吹かれるままじっと耐える岸辺のヤナギ)

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