地平線沿いの空はオレンジでも波立つ沼はブルー

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.2.16)
(アルツハイマーになった妻)

地平線沿いの空はオレンジでも波立つ沼はブルー。210216.jpg

快晴の朝の日の出は眩しすぎ、斜面林に重ねて撮ってもまだ眩しい。210216a.jpg

昨日の雨がまだ乾かない広場にツグミ、ちょこちょこと走っては立ち止まりまた走る。210216b.jpg


『火木土のいつ行く?』 (2021.2.16)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「嬉しい。火木土のいつ行く?」「どこにも行かないはず。火木土は、家にいた頃ロイヤルに通った日だったね。どこへ行くつもり?」「家に帰るかお父さんのいるところ」「私は家にいるけど、今はコロナが流行っていて外出も面会も出来ない」「私はどこにいればいいの?」「グループホーム寿、あんたが今いるところ」「ここが私の住居?」「そう」「どこにも行かなくていいの?」「行かなくていい」「よかった。どこへ行くのか悩みの種だった。私は理解できないまま決めつけていた。バスが迎えに来て行くのはどこ?」「家にいた頃、火木土にバスが迎えに来てロイヤルに行った」「手賀沼の方?」「利根川の脇」「何をした?」「体操や外の散歩、お風呂に入れてもらい、お昼ご飯を食べさせてもらった。みんなで集まってお話を聞くこともあった。グループホーム寿では全部やってくれているからどこへも行かなくていい」「いつ行くのか、会場は何処か、一人では外出できないからお父さんに連れて行ってもらうとか悩んでいた。お父さんはずっと家にいる?」「家にいる」「いいなぁ。私はここにいていいと言われて肩の荷が下りた。お父さんは家に、私はここにずっといるのね。私一人で何処かへ行けと言われないのね」「一人で行けとは言われない」「私はそれを理解できないでいた。お父さんのところへ行こうと思ったがダメだね。部屋の中に鏡台があって仲良くしている。ラジオがあって起きたら直ぐ点ける。お父さんの声でなくても声が聞こえると安心できる。声は分かるがお父さんの顔が分からない」「箱の中の写真を見ればいい」「違う写真を見てこれだと思うと間違えちゃう。お父さん来て探して」「コロナのせいで面会出来ない。明日も電話する。明日また話そうね。CD鳴らして」「電気が入らない」「コードは?」「抜けてる。・・・どこへ挿すか分からない」「職員さんに代わって」「・・・夫からです」と電話交代、職員さんに見て貰うよう頼んだ。210216c.jpg
(獲物を見付けたのか足早に歩み寄り、地面に嘴を突き刺すムクドリ。)