もうすぐ雲の隙間から陽光が落ちてきそう

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.5.17)
(アルツハイマー)

空に薄雲沼に霧、もうすぐ雲の隙間から陽光が落ちてきそう。200517.jpg

一羽減って五羽の子どもを連れてきたコブハクチョウ母さん。父さんは後ろから家族を護衛。200517a.jpg

浮上したカワウの嘴で暴れるウナギ、何度も潜って咥え治し、苦労して飲み込んだ大きな獲物。200517b.jpg


『電話してきて何の用?』 (2020.5.17)
妻との昨日午後の電話、「もしもし」「は~い」「あはは。電話してきて何の用?」「あんたの元気な声が聞きたくてね」「そう言われたら涙が出ちゃう。一人で淋しいよ」「そこにいれば職員さんとも同居仲間とも話ができる。私は家の中に一人だけでしゃべる相手もいない。人に会うのはたまにセブンイレブンに買い物に行った時くらい」「どこの?」「家から356に出たところ」「戻るとき家の前を通り過ぎると神社へ行くね。何を申し込んだ?」「何も申し込んでこない」「申し込んだって聞いたと思ったけど。今年も手賀沼写真コンテストがあるの?」「6月になったら応募する」「二人並んで撮った写真があった。私、病気みたいな顔」「撮るとき緊張したからだ」「ここにいる人はみんな淋しいから見せないけど、知ってる人が来たら仲良く並んでるよって見せるつもり。知ってる人は誰も来ないな」「伝染病が流行っていて、グループホーム寿は面会禁止だから外から会いに来る人はいないよ」「そうか。厄介な伝染病ね。世の中おかしいよ。何を言おうとして電話したか忘れちゃった」「電話したのは私だ」「私の姉妹の写真もあった。福子、住子、登子、私、汪子、正子、直子って書いてあるけど福子って誰? くしゃくしゃって消して、?が着いてる」「祥子の間違いだろ」「祥子姉さんか。死んだから頭から消えていたんだ」「昨日は観音堂にこだわっていたが、もう直った?」「夢だか現実だか分からない。昔のことが夢に出て来る。夢では昔のままでしゃべってる。目が覚めても夢の中にいて、その内忘れて分からなくなる」「さて、歌を鳴らして、電話は終わりにしようか」「歌より電話の方がいい」「誰か空くのを待ってる人がいるかもよ」「じゃあ、返してくる」「歌は?」「えーとね、電気が点いて、これを押して、次矢印。鳴ったよ。直ぐできるときと、なかなか出来ないときがある」「どこに電話機を返すか分かる?」「分かってる。・・・すみません」「もう終わったの?」「終わらせた」と職員さんと笑い声の会話。200517c.jpg
(雲間から陽光が射し込む天を仰ぎ、元気に囀り続けるホオジロ。)