雨に濡れていた菜の花と八重桜

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.4.20)
(アルツハイマー)

桃山公園の高台に立てば、雨に濡れていた菜の花と八重桜。200420.jpg

公園の広場で餌探ししていたムクドリたち、その真ん中に舞い降りたキジバト。一斉に逃げたムクドリたち。200420a.jpg

帰り道で餌探ししていたムクドリたち。驚かさないようしばらく待って、遠回りして帰った雨の公園。200420b.jpg


『帰りたいけど帰れない』 (2020.4.20)
昨日午後の妻との電話、「もしもし、昼寝していたらご主人から電話だと起こされた」「いい天気になって声まで元気になったよ」「喉がかさかさで低い声だけどね。窓の外の垣根の葉が真っ赤でいい気持ち。今日は何曜日?」「日曜日」「日曜日か。帰りたいけど帰れない、いつ私は解放されるの?」「分からない」「実際には行っていないけど、家に行こうと思ったら家の近所の階段の前にいて、家の前に出ようと登ったら違うところに出た」「空想だね」「部屋から廊下に出て歩いたら、広い道に出て市役所の近くにいた。手賀沼の傍を歩いて、家のある方へ坂を登ったら家がなくなっていた。通り過ぎて中学の方へ行くと中学もなくなっていた。途中で分からなくなったら、いつの間にか部屋に戻っていた。会いに行っても一度も会えなくて、ひねくれてベッドに寝てしまった。近くまで行って、あなたを呼んでも返事がないから、また間違えたと思った。全くおたんこなすだよ。明日は家に帰るの?」「伝染病が流行っているから帰れない」「そうだ。ダメなんだ。窓の外の垣根が赤くてきれい。そっちへ行けば家に帰られるが、垣根の背が高すぎるし、外へ出ちゃダメだと自分でもそう思っている。夢の中でも垣根の向こうに行けない。今度こそと思って夜寝たら、廊下の途中から外に出て、家とは反対の西の方に行っていた」「夢だねぇ。何をやってもうまくできない夢は私も見るよ」「もう少しで家だ思うと家が消えちゃうって嫌だね」「外はいい天気だよ」「一緒に散歩に行きたい」「伝染病が治まったらね」「いつのことやら。惚けちゃって嫌になるな」「惚けたっていい、古いことをいっぱい憶えているよりも、先の楽しいことを考えよう」「どのくらい待つの?」「分からないけど半年か、2年か、会えるまで元気でいようね。今日は元気な声でよかったよ。明日も電話するね」「明日は何日?」「4月20日」「あれ、何だったっけ?」「私の・・・」「分かった、プレゼントしなくちゃ。でも、ここにいちゃできない。電話待ってるよ」200420c.jpg
(雨に霞むネコの木。また鬱的な気分に後戻りかグループホームで妻)