赤く染まった岡発戸の丘の上の雲

撮影ノート『手賀沼有情』 (2019.10.13)
(アルツハイマー)

目覚まし時計も携帯電話のアラームも全く気付かず、目が覚めたら5時15分。近所の桃山公園の高台に行けば懐かしい後ろ姿と大きなアルミ製の三脚。手賀沼撮影を始めた2001年から1000日間以上手賀沼撮影に連れて行って貰い、手賀沼のことを教えて貰ったMさん。三脚の上のハッセルブラッドも昔のまま。赤く染まった岡発戸の丘の上の雲、Mさんのレンズの先の雲をちょっと横にずらして撮る。191013.jpg

やがて薄雲の中に日の出。太陽の周りには三重の輪。妻と私の体調が戻るまでは手賀川での撮影はお休みにして、自宅近くのここから撮ることにしようと思う。191013a.jpg

帰ろうとすれば、ハス群生地から飛び立ったダイサギが沼上空を旋回し、高台の下の岸辺に飛来する。191013b.jpg


『何にも出来なくなったことが悲しいの』(2019.10.13)
検査入院して大腸スコープ検査、台風来襲に備えての準備に、四日間の妻ショートステイ中もゆっくり休めたのはT消化器病院での検査前の一日だけ。昨日午後3時半頃に帰る予定だった妻は、台風来襲もあってアメダスでの雲の切れ目を見て1時30分頃に帰宅。W園のTさんに付き添われ戻って来た妻は「楽しかった」と言ってにこにこ顔で玄関のドアを開けた。
代金の支払いを終わってTさんが車で出発するまで見送ってから居間のソファーへ。立ち上がって台所へ水を飲みに行った妻の独り言、「家はいいねぇ」「ほっとするけど、まだ自分の家じゃないみたい。でも、台所に行けば独りでに手を洗うことも出来るし、コップだって洗える。やっぱり自分の家だ」と言いながらソファーに戻ると急に泣きじゃくり、私に話し始めた。「Wにいたときはね、泣かなかったよ。みんなでいるときは笑って話していたよ。一人になると悲しかったよ。何にも出来なくなったことが悲しいの。さよなら公子さんだ」と言ったら両掌で顔を覆う。「アイスキャンディを食べようか」と言って冷凍庫から二本取り出して見せたら急ににこにこ顔になって、私と並んで食べた。
夕食が終わっても台風の番組を見ていて、早く寝かそうとするがその気になってくれない妻。東風から南風になると雨戸がガタゴト音を立て、何処からか漏れる風でカーテンが少し揺れた。立ち上がって雨戸の内側のガラス戸を開けて鍵をかけ直そうとする妻。慌てて止めたが、目を離すとガラス戸を閉め直そうとするので目を離せない。11時30分になってやっと寝る準備を始めた妻。妻の背中にアルツハイマーの薬・リバスタッチパッチを貼ることや夜間飲ませる水を用意することを忘れてしまった私。今朝になって慌ててリバスタッチパッチを貼り替え、水を飲ませた。いつもと違ったパターンで時間が経過すると、つい忘れてしまったのは私の加齢のせいだろう。191013c.jpg