雲から覗いた日の出は遠くの薄雲の向こうに

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.1.29)
(アルツハイマーになった妻)

足早に遠ざかっていった厚い雲。雲から覗いた日の出は遠くの薄雲の向こうに。210129.jpg

登る程に眩しさを増す太陽。遠くの薄雲、近くの流れる雲を染めて。210129a.jpg

回り道しての帰り道、斜面林の向こうに眩しい太陽。210129b.jpg


『あれ、朝じゃない?』 (2021.1.29)
昨日午後の妻との電話、「もしもし、おはようございます。あれ、朝じゃない?」「どうしたの、もう午後だよ」「眠っていた。まだ眠い」「お昼食べた?」「ざわざわするところで食べた。食べた自覚はない」「Oさんが電話だって起こしてくれたよ」「昨日は大事なことをやった」「何を?」「何だったっけ、何かの競争をやった。あれ、何でいま頃まで寝てた。色んなことを忘れて、今何時かも分からない」「今日午前中は何をした?」「憶えていない。いろんなことを想像していたことは憶えている。昨日は朝からずっと何かを競争してやらされた。訳が分からない。一生懸命やったが何をやったが憶えていない」「昨日午後電話したが、お昼食べて昼寝していて、そんなに忙しそうじゃなかった。グループホーム寿は規則正しい生活だし、一日中競争しているようなことはない。中にいる人も個人差が大きすぎて競争はしないと思うけど」「昔あった色々なこと、もうないのかなぁ。昔から継続してやってきた競争。私は選手になって、昔から神社の参道などで伝統的にやっていたことをやるのにうなされていた」「夢の中でうなされていたのかな」「夢の中のことをああだこうだ言ったってしようがない。私の頭の中で作ったんだろうね」「何かやらなきゃと思っていて、昔見たり聞いたりしたことを思い出したのかな」「私は夢の中で一生懸命やったのにね」「子どもの頃に漢字の書き取りや算数の計算を競争でやった」「やった、やった」「そういうことがごちゃ混ぜになって夢の中で競争したのかもね」「夢で見たことを後で言うのは難しいけど、毎年神社で競争があって、今年は頑張るぞと参加して、一生懸命だった。それが夢だったとは残念だった」「今はコロナで外出禁止だから、神社には行っていない。やっぱり夢だったね」「今はまだベッドにいるけど、昨夜からそんなに長く眠ったのかなぁ」「昼ご飯食べ、部屋に戻ってちょっと眠っただけだよ。時間になった。CD鳴らして」「・・・鳴った。電話機返してくる」210129c.jpg
(昨日までは気が付かなかった梅の花。ふと思い出した去年の今頃、グループホーム寿に入居して間もない妻を連れて散歩したこと。子の神大黒天への道、足を止め背伸びして覗き込んだ塀の向こうの梅の花。)

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