藤棚の下に差し掛かれば霧の中にケヤキの木

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.5.5)
(アルツハイマー)

藤棚の下に差し掛かれば霧の中にケヤキの木。200505.jpg

畦道で鳴いて羽ばたいたキジの雄、声を張り上げ霧に見えない雌を呼ぶ。200505a.jpg

声はすれども姿が見えず、通り過ぎて見上げれば細い枝先に鳴くホオジロ。200505b.jpg


『CDと一緒に歌うと楽しい』 (2020.5.5)
元気な声だった妻との昨日の電話、「もしもし」「はいはい」「懐かしい声だ。いま、昼休み中だから部屋に戻ってCDを掛けて一緒に歌い始めたところ」「四季の歌だね」「~岩をくだく波のようなぼくの父親~」「・・・もしもし」「この歌を歌うとこの辺の知ってる景色が出て来るよ。一人ならCDを点けて歌を歌う。淋しいときは、オーイおとっちゃんと言うときもある」「CDは自分で点けたの?」「そうだよ。壁に貼ったCDの聞き方の絵を見て点けた。部屋から出たら他の人との交流もあるけど、部屋に戻ったら一人になる。椅子に座ると前にAとLが持って来てくれた鏡台がある。ベッドがあって、テーブルの上にCDラジオがある。電源を入れて、壁の絵を見てボタンを押すと鳴りだす。カレンダーは3月、今日は何日?」「今日は5月4日」「えっ、4月が過ぎて5月になったの。一ヶ月以上も抜けちゃった」「いま何月だと思ってた?」「カレンダーを見て3月だと思ってた。今はフリーの時間。一人で歌ってるとつまらないけど、CDと一緒に歌うと楽しい」「今日はよく声が出て元気そうだ。天気が悪くなって心配したが、元気でよかった」「自分一人の世界で歌を鳴らすと頭の中に景色が出てきて、知ってる景色になるから一緒に歌う。惚けちゃって知らない景色が出てきて音楽を聞いてももつまらない。知ってる景色を見て歌うのがいい。CDを掛けるといつも同じ順序で鳴るから、同じ曲ばかりでおもしろくない。最後まで聞いたらいっぱい入ってるのに」「今度、途中から鳴らす方法の絵を作るね」「この歌、あなたと一緒に手賀沼にいるよ。手賀沼に行くときはいつも市役所を中心にして考えるの。ダメならもう一度市役所に戻って出直すの。外の道は分かるけど、この建物の中にいると、どこにいるのか分からなくなる」「ぼつぼつ電話を返す時間だ」「残念けど返しに行く。ご飯食べてる?」「食べてるよ」「いい子だね。長くなったから電話を返してくる。・・・近いからもう着いた。今村です、お返しに来ました」200505c.jpg
(道草したコガモの雄をおいて先に行ってしまった雌、雌を探すのか岸に戻っていった雄。雌が戻って来て右往左往すれば岸から出てきた雌。いつものように埋立地へ泳いでいった仲よしペア。)

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