山の端の薄雲の向こうから日の出

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.4.4)
(アルツハイマー)

山の端の薄雲の向こうから日の出。200404.jpg

残り少ない花を潜って未練気にホオジロ。200404a.jpg

葦の茎の皮を剥いでいたオオジュリン、レンズに気付いたかパッと飛ぶ。200404b.jpg


『伝染病に気をつけてここで生き抜く』 (2020.4.4)
期待と不安半々で妻に電話した昨日午後、妻は元気な声。「もしもし、わたし。さっきまで考えていたの。帰りたいなぁっていう気持ちだが、 帰れないっていう結論。東京の病院が満員になるほどの伝染病だから外に出られない。ここでやれることをやるしかないって、自分では客観的に見ているつもりだけど、他の人のことは知らないので自分だけのセリフ」「勉強したね」「何度か聞いたような気がするし、新聞を見てそう思った。ノートに書いておいた。あなたはどうしてる」「朝食の後片付けをしていて、食器を持ったまま転んで食器が割れて飛び散った。床やソファーが汚れて、助けてーって叫びたかった」「助けに行けないから放っておきな」「ダメだよ、私が生活してるもの」「私の同級生のTさんの奥さんが入っているところも2月末から面会できなくなったそうだ」「かわいそうに。私は伝染病のことが分かったから、ここにいることでほっとした気分。ここにいたらお医者さんが来てくれるって、あなたが書いておいたのを読んだ。忘れないように私もノートに書いておいたよ」「すごいな。全部分かっちゃったね」「あなたはどこにいるの?」「家にいる」「外には行かないの?」「パンを買いにコンビニに行く以外ずっと家にいるよ」「家に帰って一緒に暮らしたい」「お互いに年を取り過ぎて難しくなったね」「そうだね」「伝染病のこともあるし、あんたはそこにいたら家にいるより安全だよ」「医師の手を借りて、与えられた環境の中で生き抜く。伝染病に気をつけてここで生き抜く。だけど辛いなぁ」「伝染病が終わったら会いに行くし、家を見に来ることもできる。一緒に散歩もできる。頑張って待とう。明日も電話するね」「分かった。事務所に電話を返してくる」
びっくりするほど家に帰れない理由を理解していた。昨年夏、急性膵炎で入院した以前に戻ったような妻だった。さて、明日はどうなっていることやら。200404c.jpg
(来年は見せてやれるだろうか菜の花やケヤキの芽吹き、ダメならばオリンピックだって中止だろうに)

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