厚い雲の隙間の薄雲を染めるた夜明け

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.3.10)
(アルツハイマーになった妻)

厚い雲の隙間の薄雲を染めた夜明け。210310.jpg

オレンジ色に染まった薄雲の中に日の出。210310a.jpg

つぼみをいっぱいつけた桐の木にツグミ。210310b.jpg



『私は誰と結婚した?』 (2021.3.10)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「どこにいるの?」「Aさんの家から坂を登った所」「近くだね」「二人でずっと住んでいた家」「私たちが建てた家?」「そう」「私たちに子どもはいた?」「AとLの二人」「私たちの子ども?」「そう」「どこへ行った?」「Aは八王子にいる」「Aって八王子にいる人の子ども?」「私たちの長女だよ」「ごじゃごじゃになって分からない」「Aは八王子にいて、もう大学生になった女の子がいる。私たちの次女のLは横浜に住んでいる。今年大学生になる長男と中学生の次男がいる」「私たちの子どもは誰と誰?」「AとL」「幾つになった?」「Aは50過ぎたしLは50手前」「私が50くらいいと思っていたのに」「あんんたは80。鏡台で自分の顔を見てごらん、80の顔になっているから」「あ~あ、私も歳を取った。私は幾つ」「80」「私は80。自分では50くらいと思っていた。私の部屋に静岡県側から見た富士山の絵がある。私の故郷だから飾ってあって、来た人に自慢して見せている。私の故郷は掛川市岩滑だけど、生まれた頃は岩滑村、段々合併して今は掛川市になった。あんたは?」「浜岡」「佐倉小に勤めていた頃講習会で行った。新野にはおばさんがいた。私は独り者?」「一人じゃない。私と夫婦」「お父さんは幾つ?」「82」「私より2年上、掛西高で一年間だけ一緒だったのね」「その頃は知らなかった」「誰の仲人で知り合った?」「S先生」「河東の人、掛西高の共通の恩師ね」「そう、化学の先生」「顔はもう思い出せない」「私は誰と結婚した?」「私と」「びっくりしたりほっとした」「今あなたはどこにいる」「Aさんの家から坂を登った所」「二人で建てた家だね。私はどこに住んでいる?」「グループホーム寿、今あんたがいる部屋」「私は一人だと泣いていたのに、あなたと結婚していて、子どもや孫もいた。二人で暮らした記憶は少しだけど、同じ故郷だと共通の話が出来ていいね」「時間だ。CDは鳴っているから電話機を返して」「どこへ?」「事務所」「行ってくる」210310c.jpg
(鳴きながらしだれ梅に止まったヒヨドリ、相棒だろうか後から来たもう一羽と連れだって飛び去る。)