遠く地平線高くまで淡く色付いた薄雲

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.3.4)
(アルツハイマーになった妻)

遠く地平線高くまで淡く色付いた薄雲、近くを低く色濃い雲が横切る。210304.jpg

ぼんやりと薄雲の向こうに日の出。210304a.jpg

ここ数日、民家の庭から聞こえるヒヨドリの声、覗き込んでも姿は見えない。通り過ぎて振り返れば庭木の間に見えたヒヨドリ。
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『何があったか分かる?』 (2021.3.4)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「お父さん?」「そう」「緊張した一日が過ぎた。何があったか分かる?」「分からない」「会社は辞めたよね?」「20年前に辞めた」「お父さんの上司だった人から呼び出されて、お父さんは仕事をよくやったと言われたように感じた。何処かに行って話したがそれが現実の世界なのか空想の世界なのか分からない。あなたの育ちや心の中を探っているような気がしたから、あなたのお父さんやお母さんがどういう育て方をしたか、あなたがどんな人かを話した。紙にに書く試験でなく別な意味の試験だと思って目が覚めた」「どこで会った?」「呼ばれて神社の先の道を下ったところで会って挨拶した。手賀大橋の上に行って話した」「上司だった人はほとんど死んで、生きてる人は少ない」「生きてる人なら直接あなたに会って話せるのに、死んだ人だから夢の中で私の前に出てきたのだろう。今日は試験された気がして、うまく答えられたから晴れ晴れした気分で坂の上の家に行った」「面白い夢だね」「夢でもいい。私は自分なりに出来ることを話した。もしかして神様に話したのかもしれない。人に試されるのは気分悪いが、神様なら嫌な気持ちにならない。言われた言葉は頭に残っていないが、気持ちは残っている。穏やかな人だった」「心の中の出来事だね」「心の中の出来事でもいい。いい人だった。最後に頑張ってねと言って消えた。お父さんが笑って聞いてくれて嬉しい。この頃夢の中に出て来る人はお父さんだけ。父母は遠い前のことで顔も思い出せない。私は母親だった?」「AとLの母親」「顔も思い出せない」「あんたは二人を可愛がって育てたよ」「そう、忘れちゃった。お父さんは夫だと思って話しているが、忘れたとき誰かに夫だと言われることがある。お父さんはまだ生きてるよね、現実の電話で話してるから」「宅配弁当が来た、ちょっと待ってて」「切る?」「切らずに待って・・・もしもし、切れちゃった」。事務所に電話して電話は終わったと伝える。210304c.jpg
(昨日までは一輪も咲いていなかったわが家のオカメザクラ、今朝は南側の枝に咲いた花。忘れなければ今日の電話で妻に話しあげよう。)