オレンジ色に染まった地平線と沼

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.2.20)

(アルツハイマーになった妻)

青空の下の斜面林越しに、オレンジ色に染まった地平線と沼。210220.jpg

友のFacebookを見て場所を教わって来たという二人連れ、一緒に撮った岡発戸の丘からの日の出。 210220a.jpg

日の出とともに来ていた広場に姿はなく、公園脇の歩道に群れていたスズメたち。210220b.jpg


『家に行きたい』 (2021.2.20)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「公子です。珍しい人から電話で何か伝えたいの。何かに立候補するの?」「違う」「何を伝えるの?」「あんたの声を聞きたかっただけ」「しばらく電話しなかったから?」「毎日電話している」「知らない」「あんたの元気な声を聞くと嬉しい」「何処かへ行くの?」「違う」「分からない。泣きべそをかきそう」「目が覚めるようにからかった。お昼ご飯食べた?」「食べた。その後トイレに行って、眠ったのかな、うつらうつらした。憶えていない。アハハ」「ゲラゲラ笑ってやっと目が覚めたね」「困って、笑って打ち消してたのかな。眠かったが眠った自覚はない」「からかうと目が覚める」「そうか、そんなに昼寝したのか」「起こされた時は惚け惚け。この間は富士山の絵を見て富士山の裾野へ行って、その後岩滑のお墓に行って坂を下ったら手賀沼に出てた。舟に乗って市役所の道にいるって言った」「アハハ。いい加減なこと言ったね」「岩滑の山から手賀沼は遠いと言ったら、頭の中だからスッとどこへでも行けるんだって」「今どこにいる」「家」「窓の向こうの方だが見えない」「駐車場の左の道を行くと広い道に出る」「行ったことがある。右に行くと坂を下って手賀沼がある」「手賀沼の手前に信号がある」「知らない」「手賀沼の手前の十字路」「分かった。左に行くと家の方へ行く」「少し歩くとAさんの家」「そこから坂を上がると二人で建てた家。外を見る場所があった。あなたに手を振った」「私が手賀沼撮影から帰ってくると、ベランダからあんたが手を振っていた。私は一人でその家にいる」「私はどこにいる?」「グループホーム寿」「そうか、窓の外に駐車場がある。家に行きたい」「コロナが収まったら家に来て一緒に散歩し、子どもたちも呼んで食事やお話をしよう」「早く収まるといいな。子ども一人はAが八王子にいる。何だか知らんが名前を思い出した」「もう一人はL、横浜にいる」「二人に会いたい」「時間だ。CD鳴らして」「・・・鳴ったから電話返してくる」210220c.jpg
(ひと声鳴いて飛んでいったヒヨドリ。この辺だろうと探していたら、いたいたピントを合わせにくいややこしい場所に。)