久々の朝焼け、風が吹いて波立つ水面はブルー

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.2.10)
(アルツハイマーになった妻)

久々の朝焼け、風が吹いて波立つ水面はブルー。210210.jpg

朝焼けは色褪せ、岡発戸の丘の上から日の出。210210a.jpg

上から順に朝日を浴びる桃山公園のスズメたち。210210b.jpg


『誰かと話したい』 (2021.2.10)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「泣きべそかいた。一人ぼっちだもの。誰かと話したい。誰でもじゃなくて肉親が来るといいな」「毎日電話してる」「思っているだけで達成された気になり、またすぐに繰り返して同じことを考える。出来ることには限度があって辛い。市役所に書類を出したい」「どんな書類?」「ここに来て見て」「コロナが流行っていて面会できない」「何か書こうと思っても、日によって思うことが違うからまとまらない」「ずっと前には市役所に何かを頼む書類を作っていたね。そういう活動はもう卒業したから書かなくていい」「それでも訴えようと思ったが出来ない。何を言いたいかを誰かに話したい。孤独で寂しい。人生終わりになる時の寂しさは人様々。何をやるのか分からなくなるから毎日めそめそ泣くだけ。お父さんに会いたくなると頭の中に現れる。そういう残っている部分があるから苦しい。自分ではもう出来ないと悟っているが、お父さんに会いたい」「今はコロナで面会に行けない」「私のお葬式の時に会えればいい」「コロナが収まったら、迎えに行く。子どもも呼んで話をしよう。夕方になったらそこへ送って行く」「家って二人で作った家?」「そう」「その辺で思い出すのは、子どもの転校手続に学校へ行ったこと。話したいのは、思っていることを吐き出したいだけと思う。側に誰かがいて、大丈夫だよと言ってくれる状況ではない。長い人生のあることないこと、頭に浮かべば口に出て来る。その話し相手はお父さん。生きてる証拠だよ、死んだら話せない。もう80。83まで生きたら長すぎて辛い。私たちが住んだ家から坂を下ったら手賀沼、それが口から出て来る。死ぬ前の余興に話して、家族にああそうねと言ってもらいたいだけ。明日ころっと死んでもいい」「やめてよ、死なれたら辛い」「お父さんと私は別人よ。手賀沼から坂を登って家に行く。行けるところはどんどん少なくなった」「時間だ。CD鳴らして」「・・・鳴った。電話機返して来る」210210c.jpg
(空想で行けるところがどんどん減って、思い出せなかった散歩道。朝日を浴びて今年も咲いていた民家の庭先。)