風に波立つ沼は上空を映してブルー

撮影ノート『手賀沼有情』 (2021.2.5)
(アルツハイマーになった妻)

快晴の夜明け、風に波立つ沼は上空を映してブルー。210205.jpg

日の出前からツグミで賑わうセンダンの木。ヒヨドリが食べ残した細い枝先に実、枝から枝へ飛び移り揺れる枝に合わせて実を啄む曲芸。210205a.jpg

岡発戸の丘の裾から登った日の出、明日からの日の出は丘の上から。210205b.jpg


『何でこんなに眠い』 (2021.2.5)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「眠い」「眠ってた?」「起こされた」「何だかよく分からない」「眠った後はトンチンカンになる」「何でこんなに眠い。午前中のことは忘れた。お父さん」「はい」「元気?」「元気」「何かやる事が終わりになったと言った? 部屋の中に飾のが終わりになった」「何のこと?」「昨日作った飾り物、かわいい兎の額を掛けた。ベッドの上に座っていると目が覚めてきた。窓の外を見ると青空、垣根の木の上が赤い」「アカメモチの垣根だね」「何だか、口から出るのがでたらめで恥ずかしい。鏡台の横に兎のちぎり絵を貼り付けた。工作も飾った。窓の外は西日で駐車場が明るい。口から出るのはトンチンカンばかり。目が覚めたらはっきりする。夕方まで待ってて。アハハ。お昼を食べてそのままベッドに潜り込んだ。うまく片付けが出来なくて辛いよ。報告おしまい。お父さんがいたら、目が覚めるようにドンと背中をど突いてくれるよね」「あんたと桃山公園に散歩に行った写真を見付け、一緒に散歩したことを思いだした」「桃山公園って、分からない」「あんたの散歩道。家から左に出て、直ぐ左に曲がった突き当たり、いつも沼を眺めた高台や広場のあるところ」「分からない」「分かる時と分からない時があるね。今は他の景色が見えてるからかな」「見えるのは小さな動きの景色ばかり、大きな動きは見えない。沼を見るところは高台?」「そう」「だんだん分かってきた。私は小さい中の話しばかり、大きい見方は出来ない。私はバカになったから、固定しているものを頭の中で移動してしまう」「でも機嫌はいいね」「お父さんの声を聞いているから。自分で判断出来ないと、お父さんの話を聞いて話し方を変えちゃう。いつの間にか高いところに出た、越えると下に川がある。見えないところは自分で作っちゃう」「そうか。時間になった。CD鳴らして」「・・・鳴った・・・」と歩く気配、突然「恐れ入りますがこの電話はお繋ぎできません」のアナウンス、そして切れた。210205c.jpg
(この家に住むスズメか、時々見かける屋根の上。仲睦まじく日向ぼっこの羨ましい姿。)