遠くの雲の朝焼けが始まったネコの木の上

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.9.11)
(アルツハイマー)

遠くの雲の朝焼けが始まったネコの木の上。200911.jpg

埋立地に集まったダイサギやチュウサギ、次々と飛び立って東我孫子の丘を目指すダイサギ。200911a.jpg

朝日が射し込み始め自宅近くの住宅地向こう、もくもくと膨らみ始めた雲。200911b.jpg


『顔を忘れると辛い』 (2020.9.11)
昨日午後の妻との電話、「もしもし」「は~い」「ご主人からだって。顔を忘れると辛い。大事なことが他のことを考えると消えてしまう。絶えずインプットし続けないと忘れてしまう。ご主人じゃなくてお父さんって言ったら頭の中のあなたとつながった。お父さん、本当は私の夫。私の父の顔はもう思い出せない。遠い人になっている。窓の外を見て、駐車場の先へ行くと広い道、市役所の方へ下って東へ行く。Aさんの家の前から坂を登ると家。そのことを思い出すと帰りたいと思う。次々と色んなことを忘れるから泣けてくる」「子どもたちや私の顔を忘れないようにAとLとあんたと私の写った写真をあげた。見ている?」「持っていない」「昨日までベッドの枕元にあったよ」「見つからない。私はこういう病気になりたくなかったがなっちゃった。自分の名前は覚えているが、そのほかの空間は忘れてしまう」「何処かへしまって、何処だったか忘れたんだ。心配しなくていい、今度の日曜日に面会に行くから、その時に持って行くよ」「ああいやになっちゃう。こうだからあなたに対する力がなくなっちう。もう泣くのはやめた。あなたはどこにいる?」「高野山の家」「私も行って会いたい。思い出したことは頭の中に張り付いている」「持って行く写真は大きいのがいい? それと小さいの3枚くらいプリントしようか?」「どっちでもいい。お父さんや子どもたちの顔を忘れないように色々考える。写真を見ても、その絵と頭の中の記憶が一致しないと別のものになっちゃう。私の田舎やNECの横から利根川に沿って走る道は直ぐ思い出す」「ロイヤルに行く道だね」「川沿いの右にあった。そこから山の方へ行くと知ってる人がいる」「ショートステイに行ったわらく、そこにはケアマネージャのMさんもいたよ」「次のことを考えると消えちゃう。忘れたときに頼りになるのはあなただけ」「時間になった。CD鳴らしてから電話機を返してきて」「点かない。コードが抜けてた。・・・鳴った・・・電話終わりました」200911c.jpg

(ひっそりとフヨウの花に閉じこもるモンキクロノメイガ。)