見る見る赤く染まった雲

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.9.7)
(アルツハイマー)

見る見る赤く染まった雲、場所を変えて撮ろうとしたらもう色褪せた。200907.jpg

ビオトープの池から次ぎ次ぎ飛びたつダイサギ、岡発戸の丘の向こうに消えて行く。200907a.jpg

ダイサギが飛び立った跡では、漁場を巡り牽制し合うチュウサギ。200907b.jpg

『あなたの奥さんは?』 (2020.9.7)
昨日の妻との面会前、Oさんに子どもたちの名前を書き入れた写真、庭のシュウメイギクの写真を渡し、面会表記入。昨日妻が言っていた化粧品のことを確認すると全て妻の空想話と判明。最近混乱することが多く、退去する人の荷物搬出をみて何か勘違い、まだ仕事をしている積もりで、契約はどうなっているかと激高したことがあったと。混乱し本人も辛そうだとOさん。何日か前の電話で、グループホーム寿を研修所と思い込み、帰らされると思い込んだことと同じだったかも。駐車場に行くと渡した写真を持ってこっちを見ていた妻。「どこから来た?」「家から」「岩滑には誰がいるの?」「T君夫婦」「私のお母さんは?」「20年前に亡くなった」「岩滑のお姉さんは?」「亡くなった」「浜岡のお姉さんも?」「浜岡の施設に入ってる。亡くなったのはご主人」「西の谷のお姉さんは?」「元気だよ」「妹たちは?」「みんな元気」「あなたは家から来るのにどのくらい時間がかかる?」「5分弱」「そんなに近いの? ここは何県?」「千葉県我孫子市寿。家は高野山だから直ぐ近く」「高野山って?」「Aさんの家から坂を登ったところ」「何だ、その家か。家って言ったら岩滑しか頭になかった」「お父さん、あなた私のお父さんじゃないよね」「子どもたちがお父さんって呼ぶから。私はあんたの夫」「えっ、夫? あなたの奥さんは?」「あんたじゃない」「私? ああよかった。あなたのいる家に帰りたい」「高野山の家に帰っても、私は年を取ってあんたを介護出来なくなった。伝染病が治まったら、昼間家を見に帰って、夕方にはグループホーム寿に戻ることは出来るようになる」「子どもたちの写真見た?」「いま見た」と言って泣き出す。「忘れたらAとLの名前も書いてあるこの写真を見るよ。岩滑のこと、忘れたらまた教えてね」「いつでも話してあげる。今日はもう帰る。来週も来るよ」「来てくれてありがとう」と窓ガラスの向こうで手を振る妻。職員さんがカラス戸を開けてくれ、妻は泣き顔で手を振っていた。200907d.jpg200907c.jpg
(ひと声鳴いて気を引き、レンズを向ければだんまりなかなか鳴かないモズ。)