戻って来れば陽はすでに眩しく雲の上

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.4.28)
(アルツハイマー)

日の出を撮ろうとシャッターを押せば、メモリーが入っていないとモニターに表示。慌てて家まで引き返し、戻って来れば陽はすでに眩しく雲の上。200428.jpg

浮上して道草する間に先に行ったカイツブリの相棒、鳴きながら慌てて後を追い掛ける。200428a.jpg

オオバンの雌を巡る争いか、羽ではたき脚を上げてのぶつかり合い。200428b.jpg


『あなたは結婚してるの?』 (2020.4.28)
天気下り坂でも元気な声だった昨日午後の妻、「もしもし」「は~い」「あなたの知っている人かなぁ、電話受け取って持って来てくれた。いつもにこやかに持って来てくれるよ」「私は事務所に掛けているから、職員さんだよ」「元気ですか?」「元気だよ」「どこにいるの?」「高野山の家」「近いじゃん、浜岡にいるかと思った。近いから歩いて行けるけど、いまはダメだね。ここにいるとよそ行きの顔をしていなきゃならない。よそ行きの顔じゃないようになりたいけど、急いでもできないからにこやかにしている。あなたは自分の家にいるって羨ましい」「一緒に住んでいたのが一人になると大変だよ。炊事、洗濯、掃除、買い物、全部一人でやるんだから」「私がやりに行ってやりたい」「二人とも年取って、出来ないことが増えて、二人で暮らすのが難しくなったし、あんたの健康を維持するためにあんたはそこに入所した。私は自分一人なら手抜きしながら、何とかなっているよ。トイレの電気を消し忘れたり、失敗はあるけどね」「トイレの電気は昔からじゃないの。私はここを出て、帰ったら何処かに働きに行かなくっちゃ」「80の婆さんを雇ってくれるところなどないよ」「あはは、まだ50くらいかと思っていた。働かないでどうやって暮らすの?」「私だって20年前に仕事をやめてから年金生活者じゃないの」「そうか、厳しいね。あなたは結婚してるの?」「してるよ。あんたとね」「私とか、あはは。一緒に住んで、話がしたい」「一緒に住んでいた頃は、あんたはお外様。さんきゅう会のボランティアや近隣センターづくり、コーラスや茶道で忙しかったじゃないの」「そんなことはもう全部忘れた。私はここに住んで、ときどき家に帰りたい。いつになるの?」「分からない。伝染病が相手だから。CDを掛けて、電話を終わりにして歌を歌って」「分かった。電源点かない。あっ、コードが抜けていた。電源入ったよ」「CDボタンを押したらその下の矢印ボタンを押す」「えーと、こうだな。鳴ったから電話を返してくるよ」200428c.jpg
(今朝もまた、仲睦まじいカルガモのペア。コロナの蔓延なかりせば、面会に行けただろうに寂しがる妻に。)