水生植物園跡のケヤキに若葉

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.4.21)
(アルツハイマー)

水生植物園跡のケヤキに若葉、菜の花の隙間に緑が目立つ。200421.jpg

うかつに急いだ菜の花畑の小径、餌を啄んでいたツグミを驚かせる。木に止まり通り過ぎるのを待つツグミ。200421a.jpg

鳴き声はするが見付けられなかったホオジロ。諦めて数歩歩けば、若葉の小枝に降りて囀るホオジロ。200421b.jpg


『生きる目的は何なの?』 (2020.4.21)
案の定泣き言ばかりだった昨日午後、「もしもし、誰?」「アキラ」「私のだんな様だ。今どこ?」「高野山の家」「小学校や中学校の近く? 手賀沼から坂を登ったところ?」「そう」「私は何も分からなくなって泣いていた。生きる目的は何なの?」「伝染病が治まって、会える日まで元気でいること」「中国から来た伝染病? いつ終わるか分からないし、泣く条件しか頭に浮かばない。いいことの材料なんかないよ。一日中この部屋にいるのは辛い。今生きてる人は等しく巻き込まれて、私だけじゃなくても淋しくて嫌だよ。あなたは元気?」「元気だよ」「よかった。会えないからあなたの顔を忘れた」「二人で撮った写真があるだろう」「探してみる。これで仕事が一つできた」「私は79歳、あなたは?」「今日82歳になった」「早く会わないとお互いに死んじゃう」「天気が悪くなると泣き言ばかりだね。明日か明後日は天気がよくなるから辛いのも治るよ」「一人でいる時はめそめそしているよ」「一人じゃないように毎日電話してる」「片っ端から忘れるからダメ。やることもないからベッドで寝ている」「ラジオを聞いたり、音楽を鳴らしたら」「音楽は聴きたい人が楽しむだけで、今は聴きたいと思わない。あなたの顔も思い出せない。希望を持てと言われてもできない」「今は会いに行けないから、あんたの元気が出るように毎日電話している」「私はどこにいる?」「グループホーム寿」「市役所から手賀沼沿いに歩いて、坂を登って家に行こうとすると分からなくなって終わっちゃう。電話くれるだけで生きる気が出て来たよ。あなたも病気にならないでね。あなたと作った家に住んでいたことは憶えているよ。私、強くはなれない。もう終わりにしよう、泣いた鼻水が布団に落ちちゃう」「ラジオを点けたの?」「点けた。聞こえるでしょ。鼻水が口に入ってきた。拭いたら電話機を返してくる」「明日も電話するよ」「お願いね。電話ありがとう。切るよ。あれ、切れない」「事務所に返して」「じゃぁ行くね」
しばらくして「電話終わりました」と妻の泣き声。「大丈夫よ」と職員さん。雨の日は涙、涙の妻。200421c.jpg
(曇天の朝早くから釣り人のボート。夕方は晴れる予報だから、妻の鬱的な気分も治るだろうか。)