釣堀脇まで来ると霧の中に日の出

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.3.15)
(アルツハイマー)

釣堀脇まで来ると霧の中に日の出、堀の周りを囲む釣り客たち。200315.jpg

鳴き声を頼りに濃霧の中、近寄って見上げれば天を仰いで鳴くホオジロ。200315a.jpg

遊歩道脇の枯れた葦に飛来、茎の間をちょこまかオオジュリンが二羽。200315b.jpg

『いつも手賀沼の景色が浮かんでくるよ』 (2020.3.15)
昨日午後の電話、「今日も元気、大きな声で話していたのが聞こえた」とOさん。「電話ですよ」と呼ぶOさんの声、「ありがとう」と元気そうな妻の声。
「もしもし、今どこ?」「家」「ノートを読んでいたら、私がベッドで泣いていたことや、赤とんぼをみんなで歌っていたことをあなたが書いていた」「2月のことだね」「ずっと、何となく物寂しかった。片っ端から忘れるし、刺激が小さくて、やれることは自分でやりたい」「そう言えばいいじゃないの」「せっかくやってくれるのに悪いじゃない。言えないよ」「雨が降りそうだったけど、今朝も写真を撮ってきた」「偉いね」「滝下広場のイトザクラが咲き始めた。釣堀の側ではノラネコに餌を与え、ネコに語りかけている男の人がいた」「見に行きたいけど、世界の状況が治らないと行けないね。どんな病気?」「まだ予防接種もない新しいウイルスの伝染病、高齢者が感染すると重い肺炎になる。呼吸困難になって苦しいし死亡率も高い。だから高齢者がいるそこでは感染しないように面会を中止したし、外出もさせないようにしてあんたたちを守っている。食事や洗濯の面倒、健康管理までやってくれて、そこにいれば安全だよ」「ここの人はよくやってくれているし、いいところに入れたと思うよ。今日は手賀沼が見える方に行ってセンターみたいな所に行った」「それは空想の中だよ、だってそこから外出できないんだもの」「そうか、実際には行かなかったんだ。いつも手賀沼の景色が浮かんでくるよ。手賀沼沿いに歩いて坂を登れば家だもの。我孫子はどうなってる?」「昨日、Aさんが電話をくれて、伝染病対策で我孫子図書館も今日から休館だって教えてくれた。学校だってずっと休みになってるよ」「電話で聞いても忘れちゃう」「何度でも見ることができるように手紙を書くね」「ノートが半分残っているから私も書く。早く治まって欲しい」「今日は元気になった声を聞いて嬉しいよ」「昨日までは生気がなかったが、今日から何となく張りのある声が出るようになった気がする」「長電話は迷惑になるから、また明日電話するね」「じゃあ切るね。あっ、向こうから受け取りに来てくれた」200315c.jpg
(いつの日か妻と歩いた散歩道、先が見えない濃霧の朝)