赤紫に染まった空にケヤキの木はシルエット

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.3.3)
(アルツハイマー)

霧が出始めたころの水生植物園跡、赤紫に染まった空にケヤキの木はシルエット。200303.jpg

遊歩道を歩けば何かを啄むアオジ、一歩近寄って撮り、また一歩近寄って撮る。200303a.jpg

朝の散歩の帰り道、遊歩道脇の木から木へ、行く先行く先に飛び移って誘うモズ。200303b.jpg



『明日は迎えに来てね』 (2020.3.3)
昨日午後もOさんから電話、「昨夜はよく眠れた。朝はスタッフがお手伝いして着替え、食事もよく食べた。午後には皆さんとばば抜きのゲームをして、端は曲者だと言いながらゲームを楽しんでいた」と聞いてから、妻に代わってくれた。
「事務所に来たら皆さんが親切にしてくれてうれし涙が出るほど。居心地よく一日を過ごしている」「楽しく過ごせてよかったね」「でも、なんで私がこうなっているのか分からない。ここの人は過去のことは分からないから聞けないし、知らないうちにこうなっていて、過去のことが分からなくても自分ひとりで消化することにしたら気持ちは明るくなった」「過去のことが分からなくなったのは、忘れる病気になったから。めまいの薬をもらって頭がガンガンしたり、吐き気や目眩は治ったね。今はこうなんだと思って、余り深くは考えないで一日一日を楽しもうね」「今は市役所の先を曲がって手賀沼沿いに水の館の前を通って家に行く道のことばかり、繰り返し考えている。家に帰ってあんたの様子を見たり過去のことを聞きたい。自宅が近いのは自慢だが苦痛だ」「今は面会に行けないが、行けるようになったら過去のことを話してあげる」「そう聞いて嬉しくて泣けてくる」と涙声。「コロナウイルスの流行が治まって外出できるようになったら、A(長女)にも来てもらって一緒に歩こうね」「コロナウイルスはテレビで見た。そんなにひどいの?」「学校は休校、大相撲もプロ野球も観客なしで試合、会社も従業員は自宅で仕事。あんたはそこにいたらスタッフの方々が見守っていてくれるし、訪問診療でお医者さんも来て診てくれる。そこにいれば安全だから心配しないでね」「あなたは一人で住んでるの。お医者さんはどうするの?」「順天堂の先生が依田内科に手紙を出してくれて依田内科で診察してもらう。あんたとは電話では話せるから、面会が再開するまで我慢していてね」と話して電話を切った。
夕方、突然妻から電話、「私です。とりあえず今夜はここに泊まるのでお知らせします。明日は迎えに来てね」と、前に電話で話したことはもう忘れていた。「ごめんね、今はそこに行けないの。高齢でコロナウイルスに感染すると肺炎になりやすいし、私は心臓に人工弁が入っていてリスクも大きいからできるだけ外出を控えて家いるし、そちらも面会を中止している。そこにいればスタッフの皆さんが見守ってお世話してくれるし、訪問診療でお医者さんも来てくれる。そこは安全だから、スタッフの皆さんの言うことをきいて待っててね」「そんなに大変なの?」「日本中、世界中が大騒動、オリンピックだって中止になるかもしれないほどだよ。明日また電話で話そうね」「知らなかった。あんたも気をつけてね」と言ってOさんに代わった。「今は何もわからなくなっている時間だから、心配しなくてもだいじょうぶよ」と言ってくれた。何も分からなくなって、皆さんを煩わせている様だ。200303c.jpg