しばらく眺めた小雨降る沼

撮影ノート『手賀沼有情』 (2020.3.2)
(アルツハイマー)

傘を差し桃山公園の高台に立って、しばらく眺めた小雨降る沼。200302.jpg

埋立地の杭近く、じっと動かないカイツブリ。200302a.jpg

岸に近寄ったらバンが飛び立ち、泳ぎ出てきたコガモとカルガモ。200302b.jpg



『水を忘れずちゃんと飲んでね』 (2020.3.2)
昨日午後、グループホームのSさんから電話があった。「お変わりなく元気にしています。泣かなかったし、だいじょうぶです。ご飯も全部召し上がりました」とのメッセージのあと、「もしもし、誰でしょう」と妻の声。「もしもし」と言うと「あっ、身近な人」「そう、夫だよ」「だんな様でした」とちょっとふざけ気味。
「どうして電話してきたの?」「あんたが元気にしているか聞いていたの。そのあとあんたに代わってもらった」「闇取引か、なんか調べてたな」「違うよ。あんたが元気かどうか教えてもらい、そのあとあんたと話そうとしていたんだ」「そうだったのか。電話くれてありがとうね。いま、こっちではみんなが体操する部屋に呼ばれて、何かお話があるみたいだけど行って見ないとなんだかは分からない」と、呼ばれていることが気になっている様子。「ご飯ちゃんと食べてる?」「食べたよ」「泣かなかった?」「泣かなかった」と答えたあと、「どうして来ないで電話掛けてきたの?」「コロナウイルスが流行っていてできるだけ外出しないで家の中にいる。そちらのホームでも外からウイルスを持ち込まないように面会を中止している。面会に行けないから電話したの」「みんなと一緒に呼ばれたのもそういう話があるのかな。大事な話だったら今夜7時過ぎに電話するけどどこにいる。電話掛けるときはどこへ掛けたらいい? 家なの? 岩滑(妻実家)なの?」「自宅にいるけど、あんたは携帯電話を持っていないよ」「あぁ、そうだ。でも頼むからいいよ」「そこにいれば食事も洗濯も掃除も、体操だって、健康管理もみんな職員さんがお世話してくれるから心配しなくてもいいよ。もし大事な話があったら明日電話で話すときに教えてね」「分かった。ここにいたら安心していられるのね」「一昨日庭のオカメザクラが一輪咲いて、昨日はいっぱい咲いてた」「オカメザクラを見に行きたいな。でも今年はダメね」「去年はあんたが雨戸を開けたときに見て私に教えてくれたけど、今年は私が見て教えてあげるよ」と言って、ふと長女が書いた『水を飲もうね』の張り紙が目にとまった。「水を忘れずちゃんと飲んでね」と言うと、「ちゃんと飲むよ。係の人の指示をよく聞いて、ここにいるから心配しないでね」「また明日ね」「電話くれてありがとう」と言ってSさんに代わった。
電話しているときは状況を理解できているが、時間が経てば忘れてしまいそう。泣いたりパニックになったら魔法の水(リンゴ黒酢で味付けした水)を飲ませるようにSさんにお願いした。一口飲むと「おいしい」言って泣いていたのを忘れる魔法の水だから。200302c.jpg