街灯の光が漏れる高台風景

撮影ノート『手賀沼有情』 (2019.12.6)
(アルツハイマー)

桃山公園の高台に着くと沼を撮るにはまだ暗すぎ、街灯の光が漏れる高台風景を撮る。先月亡くなった森かずおさんに連れられて18年前、初めてここから沼を撮影した。当時は松林の枯れススキを掻き分けて杉林に入り、林床に落ちた枯れ枝を踏みながら林を抜けると眼前に広がっていた沼に感動したことを思い出す。今では公園になって誰でも簡単に撮影に通えるようになった。191206.jpg

ようやくカメラのピントが合い始めて撮った曇天の下の沼。成田着便の灯りが何機も旋回し、一機ずつ空港に向かって下降。191206a.jpg

遠くハス群生地にいつもより少ないオオハクチョウ。191206b.jpg



『雨戸を開けて手を振っていた妻』 (2019.12.6)
昨日朝、着替えていて気がついた。洗濯が終わったものを分類もせず積み上げ、着る時に引き抜いていたのが四つに分類してきれいに積んであった。妻が雨戸を閉めに私の寝室に入ったときやってくれたようだ。妻の様子を見に行き、「私の衣類を整理しくれてありがとう」と言ったら、「憶えてないけどやってあったのならそういうことに気がつくようになったんだ。風邪が治ったような気分で頭がすっきりしてる。いろんなことに気がついてやろうとする気になった」と、二日続けて夜の水をよく飲んだ効果だろう。だが、「今日はどこへ行くんだった?」「Rに行く日だ」「Rってどこだった? いつから行ってる?」といつもの問答。「目が覚めたら思い出すよ」と言って早朝の撮影に出発。玄関まで見送りに来て、「二階の雨戸を開けて手を振るからこっちを向いてね」と言って階段へ急いだ妻。自宅南側にある葱畑の先を歩いていたら、雨戸を開けて手を振っていた妻。手を振って応えると寒かったのだろう間もなくガラス窓を閉めた。
帰宅すると、家中の雨戸を開けてから、Rへ行く持ち物の仕度をしていた妻。「Rってどこ?」とからかったら、目を閉じて地図をなぞるように宙を指さし自宅からRまでの道を説明した。Rから迎えの予告電話が来ると待ちきれず自宅の前に出て待ち、元気に出発した。
Rから帰宅してしばらく新聞を読んだ後、「いつから新しいところに行くことになった?」「まだ契約が済んでいないから決まっていないけど1月上旬だと思う」「いつ契約するの?」「9日にY内科で健康診断書用の検査をして、19日にA(長女)が来て私と一緒に契約に行く」「近くに入れることになってよかったよ。私は他人とはうまくやれるから心配ない。他人と一緒に暮らすのは学生の頃の寮生活や職場で経験してるから」と、自分に言い聞かせるように話す妻。「いつ家に戻れるの?」「子どもたちが泊まりに来たり正月などは外泊届けを出して家に戻れるよ。私と一緒に外出して、家に寄ることだって出来るよ」「そうだね、その方があんたも私も楽になるね。たまには家に見に来ないとあんたがどんな生活をしてるか心配になるものね」と、もうグループホームに入った後のことを話す。昔から、私よりも気持ちの切り替えが早く、一旦決めたら前向きに走り出す妻の性格は全く変わっていなかった。191206c.jpg