高台に立てばいつまでも暗い曇天の上空

撮影ノート『手賀沼有情』 (2019.11.9)
(アルツハイマー)

天気予報は晴れだったのに、高台に立てばいつまでも暗い曇天の上空。地上の灯りが雲を染め、沼に映って明るい水面。191109.jpg

雲の隙間から沼にこぼれ落ちる朝の光、灰色の濃淡に染まった水面に小舟のシルエットが浮かぶ。191109a.jpg

もう帰ろうとしたとき雲間に遅い日の出。雲の下に差し込んだ朝日に瞬時に輝いた雲。191109b.jpg


『お金があればいいところがいっぱいあるね』 (2019.11.9)
昨日早朝、妻の様子を見に行ったら、灯りを点けベッドに座って新聞を眺めていた。覗けば6日の新聞、「その新聞、古い新聞じゃないの?」と言えば、「古くたっていいの。これ、まだ読んでなかったから。今日は何日?」「11月8日」「そうか」と言いながら新聞の日付を見た。「だけど、読んでないものが残ってると世の中の動きから遅れちゃう」と言ったが、この新聞は前日もデイサービスから帰宅して読んでいたものだ。夜飲んだ水の残量を確認していると、「ちゃんと飲んだよ。今朝は頭がすっきりしている」と言う。水は朝食前までに飲むコップ一杯分が残っていた。
昼食前に、私が始動しておいた洗濯機から洗濯物を取り出して、二階のベランダに干していた妻。昼食にうどんを作ろうと用意して、少しパソコンの前でメールを読んで戻ると、妻が冷凍の焼きおにぎりを電子レンジで解凍していた。電子レンジが空いたら半熟の玉子もつくってささやかな昼食。「今日はどこにも行かないから私が支度したの。洗濯もしたし、いろんなことが出来るようになって嬉しい」と妻。食べ終わったらテレビの前に座り込んで新聞を読み始めた。広げていた紙面のタイトルは『介護の悩み・不安 失敗しない終の住処の選び方』だった。「お金があればいいところがいっぱいあるね」とぽつりと言った。どんなところに入ることを頭に描いていたのだろうか。191109c.jpg